二人




「俺が思ってる以上に、寂しいのかもしれない。

少なくとも俺は、寂しいと思う。

ずっと寂しかった。

もう嫌なんだ。誰かと一緒にいたい。

でもその誰かって、誰でもいい誰かじゃないんだ。

俺のこと、ちゃんと大切にしてくれる誰か

であって欲しい・・・・・・」

「僕のどこが良いんだ？お前は」

「どこって・・・・・・」

「僕は・・・こんななのに・・・・・・」

「『こんな』じゃない。『こんな』じゃなくて、総士がすきなんだ。すきだと思う。だから

こうしてる。もう痛い思いはしたくない。裏切られたくない。

だから、そんなこと絶対にしない 総士がいい。

総士がいいんだ。

好きで・・・ただ好き。そういうことも、あるんだ」

「わからない」

「総士は、俺じゃ不満？」

「不満じゃない・・・と思う・・・けど・・・」

「けど？」

「本当にいいのか・・・とは、思う」

「それは俺に？それともお前が？」

「それも、よくわかっていない」

「それ、きっと幸せだからよくわかんないんだよ」

「そうなのか？」

「そうさ」











二人っきりなので、世界をはぶいた。

ＥＮＤ